あまり聞きなれない農薬のひとつ「展着剤」の役割や必要性について

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野菜や果物の表面に付着している「展着剤」(てんちゃくざい)というものをご存知ですか?あまり聞きなれない言葉かも知れませんが、展着剤は農薬の一種で、実は農作物を生産するうえで非常に重要な役割を担っているのです。具体的にどのようなもので、どのような目的で使用されているのでしょうか。今回はこの展着剤について解説します。

農薬の中の展着剤

農薬には様々な種類があり、登録されている有効成分は優に500種類を超えます。
農薬を用途別に分類すると、このようになります。

・殺虫剤:昆虫などの害虫から農作物を守る
・殺ダニ剤:有害なダニ類から農作物を守る
・殺線虫剤:根や表面の組織に寄生する線虫類から農作物を守る
・殺菌剤:植物病原菌(糸状菌や細菌)の有害作用から農作物を守る
・除草剤:雑草類から農作物を守る
・殺虫殺菌剤:殺虫成分と殺菌成分により害虫と病原菌から農作物を守る
・殺そ剤:加害するねずみ類から農作物を守る
・植物成長調整剤:植物の生長をコントロールし、結実の増加や倒伏の軽減のために使用される
・忌避剤:害鳥や害獣がある特定の臭いや味、色を嫌うことから、それを利用して農作物を守る
・誘引剤:昆虫類がある特定の臭いやフェロモンを好むことから、それを利用して一定の場所に集めてしまう目的で使用される
・展着剤:散布する農薬を農作物の表面や害虫の体にしっかり付着させる目的で使用される

主にこのようにカテゴライズされます。
今回解説する「展着剤」は、農作物と農薬の接着剤の役割をしながら、殺虫剤や殺菌剤などの薬剤をより一層安定させ、効果を高めるために使用されるもの、ということが分かります。
また、薬剤ではないためここでは省いていますが、害虫や害獣などをエサとする「天敵」も農薬に分類されています。

展着剤を使用する目的は?

薬剤をよりしっかりと付着させるために使用するということは、見方を変えると「残留農薬を増やしてしまう原因になるのでは?」と思ってしまいますが、それにはきちんとした理由があるのです。

液体には、体積を変えずに表面積をできるだけ小さくしようとする性質があります。例えば雨上がりに木々の葉っぱを見ると、雨粒が平面に広がっているのではなく球状にやや盛り上がっていて、少しの角度でも転がり落ちてしまう、そんな場面に出くわしたことがある方も多いのではないでしょうか?
その体積のままで最も表面積が小さな形、すなわち球状になるように、分子同士が引き合っているのです。このような性質を「表面張力」と言います。

また葉っぱに限らず、植物の表面には水を弾くワックスのようなもの(ロウ)や、表面に生えている細かい産毛のようなもの、あるいは害虫の体毛なども付着しています。そのため、さらに吸着しにくく、簡単に流れ落ちてしまうのです。

この雨粒を農薬に例えてみましょう。前の項目でご紹介したように、農薬には害虫を駆除したり、病原菌が付着するのを防いだりする役目があります。ところが、せっかく農薬を散布しても、表面張力によって農作物の表面にしっかりと付着せずに、その多くが流れ落ちてしまうことがあるのです。
同様に、害虫などの体表にも水を弾くワックスのようなものや、糸状の物質がありますので、こちらも簡単には付着してくれません。

農薬は、ムラがなくできるだけ均一に付着することで初めて最大限の力を発揮するわけですが、これではその効果は半減以下になってしまいます。かと言って、農薬の使用量は厳しく規制されているため、だったら大量に散布すれば良いという訳でもありません。
「農薬を散布するところをチェックしないのなら、実際に散布している量は分からないのでは?」と思う方もいるかも知れませんが、もし規制量を超えて散布し、それが発覚した場合、農家としての信頼は失墜して廃業に追い込まれたり、莫大な賠償をしなければなりませんので、現実的には非常に考えにくいことです。

少し話が逸れましたが、このようにただ農薬を散布するだけでは、その効果が安定しないというのが現実問題としてあるのです。なお、特に農薬が付着しにくい農作物としては、キャベツ、ネギ、イネなどが挙げられます。

その問題を解決するために使用されているのが、「展着剤」なのです。展着剤の主成分は「界面活性剤」で、その働きにより、農作物の表面や害虫などの体表に対して、薬剤の付着性・浸達性を高め、農薬の効果をより安定させることができるのです。

また、特に農作物が病気にかかりそう、あるいはすでに病気にかかっている場合などは、梅雨の時期などで小雨が降っていても農薬を散布しなければならない時もあります。展着剤はこのような時でも効果を発揮し、農薬が流れ落ちにくくなります。
なお、展着剤そのものには殺虫作用、殺菌作用、除草作用などはありません。

展着剤の主成分「界面活性剤」とは?

「界面」とは、気体・液体・固体などの境界のことを指します。
例えば、水と油をペットボトルなどに入れてシャッフルしても、しばらくすると油と水はきれいに分離します。この境目が「界面」です。ところがそこに「界面活性剤」を加えてシャッフルすると、今度は水と油が混ざり合い、乳白色の液体に変わります。
このように、通常では混ざり合わない2つの物質の界面に作用して、その界面の性質を変えることで混ざり合った状態にする物質のことを、界面活性剤と呼んでいます。

一般的に、界面活性剤は体に良くないものというイメージが強いかも知れませんが、実は私たちの身の回りの至るところで使用されているのです。
例えば石鹸や洗剤などに使用することで油分を含んだ汚れを落としたり、乳化剤としてマーガリン、マヨネーズ、アイスクリームなどの食品に使用されていたり、乳液やファンデーションといった化粧品、さらには医薬品などにも使用されています。
このように、いたるところで使われているといっても過言ではないのです。

展着剤の種類について

展着剤も、その特徴によって3つに分類されます。それぞれの特徴はこのような感じです。

(1)一般展着剤
薬剤の付着性や湿展性(濡れ性)に優れる展着剤で、主に被膜面を広げ、「薬剤を均一に付着させる」目的で使用されます。

(2)機能性展着剤
薬剤を農作物に「浸み込ませる」効果や、「害虫・病原菌などによく付着させる」目的で使用されます。

(3)固着剤
薬剤の被膜層を厚くすることにより「付着量を増やす」効果や、固着性を強化することで、農作物の表面に「薬剤が残留しやすくする」また「雨で流れ落ちにくくする」目的で使用されます。

展着剤の必要性について

私たちは、実際に農業の現場を年間通して見る機会などほとんどありません。そのため、本当に農薬や展着剤が必要なのか?と疑問に思うこともあります。
そこで、野菜や果物などの農作物に対する様々な害虫や病原体といった天敵がどれほどあるのか、その一例を挙げてご紹介します。

■主な害虫の種類
・吸汁性害虫
ネグサレセンチュウ、ネコブセンチュウ、ハガレセンチュウ、ハダニ、ネダニ、ホコリダニ、サビダニ、アザミウマ(スリップス)、アブラムシ、カイガラムシ、コナジラミ、アオバハゴロモ、カメムシ、グンバイムシ、ヨコバイ、ウンカ、キジラミなど

・食害性害虫
ナメクジ、カタツムリ、ダンゴムシ、コオロギ、バッタ、ミノムシ、ハマキムシ、ヨトウムシ、ネキリムシ、ハモグリガ、シンクイムシ、コガネムシ、テントウムシダマシ、カミキリムシ、ゾウムシ、ハバチ、クキバチ、ハキリバチ、クリタマバチ、タマバエ、ハモグリバエ、ミバエなど

皆さんご存知の虫から、初めて目にするような名前の虫もいますね。ざっと挙げただけでもこんなにいることに驚きます。
次に、農作物が冒される主な病原菌を見てみましょう。

■主な病原菌の種類
・カビ(糸状菌)
ご家庭などでも野菜や果物を腐らせてしまった、という方も多いことと思いますが、農作物の病気の多くは「カビ」が原因となっています。葉が枯れたり、斑点や斑紋などの変色が起きたり、肥大・萎縮などの変形が起こったり、腐敗してしまったり、といった症状を招きます。

・バクテリア(細菌)や放線菌
バクテリアなどの細菌や放線菌によって招かれる症状は、斑点やこぶ、枯れ、腐敗などがあります。

・ウイルス
ウイルスによって招かれる症状は、モザイク状(葉の色が濃淡になってしまう)や斑点、株全体の萎縮などがあります。

・その他の微生物
特にマイコプラズマやそれに近い微生物によって招かれる、茎や葉が黄緑から黄色っぽく変色してしまう萎黄病などがあります。

いかがでしょうか。一例ではありますが、このように農作物には非常に多くの「天敵」がいることが分かります。農作物を安全に育て、今の生産量を維持するには、これらの害虫や病原菌から農作物を守っていく必要があるのです。
特に畑やビニールハウスなどで局所的に集中して生産をする場合、その中の一つが病気にかかってしまうと、あっという間に全体に感染してしまう恐れもあるため、より確実性が大切になってきます。

また、日本は高温多湿で梅雨などの多雨期もあるため、害虫や病原体、細菌や微生物などが非常に発生しやすい気候風土であると言えます。さらに昨今、放射線物質や大気汚染などによる農作物への被害なども取り上げられており、日本の農作物は害虫や病原菌以外にもとても多くの問題を抱えているのです。
農薬は使用量が厳しく規制されていますので、その範囲内でより高い効果を発揮するためには、展着剤の存在が必要不可欠というわけなのです。

展着剤2

感謝をしていただくということ

今回は展着剤の役割や必要性についてのお話しでしたが、展着剤ひとつにしてもこれだけのことが背景にあるということが分かりました。農家の方は一つの農作物を生産するために、とても多くのことを同時に考えながら栽培されているのですね。
薬剤や展着剤の量、散布方法、散布するタイミング、気候によってもそれらは変わりますし、農作物の種類によっても変わります。そのうえ広大な畑やビニルハウスなどをしっかり管理しなければならないのですから、特に人手不足のうえに高齢化が進んでいる現在の農業界においては、体力的にも非常に大変な作業をされているということが分かります。

私たちは、ついつい当たり前のように野菜や果物を口にしていますが、農家の方々のこうした多くの苦労があってこそ、毎日美味しい野菜や果物が食べられるということに、感謝をしなければなりませんね。

展着剤も薬剤もしっかり落として美味しく食べるには・・・

展着剤には、農作物が雨に降られても薬剤を流れ落ちにくくする働きがありますので、単純に考えれば水道水では落ちにくいということが言えます。
では、いったいどのような方法で落とすのが最適なのでしょうか?

そこでお試しいただきたいのが「ベジセーフ」です。
その効果は多くの方からご好評いただいており、残留農薬はもちろん、展着剤や病原菌、放射性物質など、野菜や果物に付着・残留している有害物質をきれいに洗い落とすことができます。
ベジセーフは99.9%が純水で作られていて、一般的な洗浄剤に含まれている合成界面活性剤などの化学物質も一切使用しておりませんので、小さなお子様を持つご家庭でも安心してご使用いただけます。

一生懸命栽培をしてくださった農家の方々のためにも、そしてご家族の健康のためにも、展着剤やその他の薬剤をしっかりと洗い落として、美味しい野菜を食べることができるベジセーフを、ぜひお試しください。

自分や家族の健康管理に「ベジセーフ」

今回は日頃あまり聞きなれない「展着剤」というものについて解説しました。
日々の健康管理や栄養管理のためにも、食材の安全が気になっているお母さんは多いことと思います。しかし今回ご紹介したように、野菜や果物に付着している残留農薬や展着剤、添加物などは、家庭の水道水だけでは落としきれないのが現状です。
そこで、こういった農薬や汚れをきれいに落としてくれるのが、野菜洗い専用水の「ベジセーフ」です。「ベジセーフ」を使って安全で美味しい野菜や果物を食べましょう!

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