日本で使用されている添加物は約1500種類もあり、添加物消費国家や添加物大国と呼ばれるほど添加物が多いと言われています。
食品添加物の許可数を国別で比較したデータでは、日本351品目、アメリカ133品目、ドイツ64品目、フランス32品目、という数字が出されています。さらに、日本の厚生労働省が許可している食品添加物は年々増加しています。このように、添加物の中には日本だけで許可されており、海外では使用が禁止されているものが多々あります。
日本の添加物は海外では毒物?!
マーガリンなどに含まれているトランス脂肪酸は、近年その危険性がメディアなどに大々的に取り上げられ指摘されていますが、EU諸国ではトランス脂肪酸を含む油脂製品販売が禁止されています。また、アメリカでもトランス脂肪酸を規制し、許可制とする取り組みを始めています。
しかし、日本ではいまだに使用が続いており、マーガリンを含め、菓子パンやアイスクリームなどにもトランス脂肪酸は含まれており、個人の判断で利用を控えるしかない状態です。トランス脂肪酸は、心筋梗塞や狭心症のリスクを上げると言われており、アメリカでは肥満の大きな要因とされています。
また、過去にズルチンやチクロという人工甘味料が日本とアメリカで禁止になったのですが、後にそれに類するサッカリンという人工甘味料が日本では再度認可されている経緯があります。
このように、トランス脂肪酸やサッカリン以外にも、食用赤色102号、デヒドロ酢酸ナトリウム、過酸化水素など、日本だけが使用を許可している食品添加物は多数あります。
海外の食品を取る時の注意点
日本で使用されている添加物が海外では禁止されているのとは反対に、日本では安全性が確認できていないものが海外では安全であるとされている添加物もあります。また、日本の使用基準量と大きく異なる量の使用が認められている添加物があります。
例えば、ワインやドライフルーツなどに防腐剤として使用されるソルビン剤は、アメリカでは特に制限がないため、日本の基準以上に含まれていることがあります。また、オゾンは海外では食品添加物として指定されていないこともあり、殺菌過程でオゾンが使用されても表記されない場合があります。
増える日本の添加物
日本の添加物は多いと言われていますが、国によって基準や分類の仕方が異なるため、一概に比較することは難しいとされています。
また、添加物の危険性が指摘されているにも関わらず、日本では許可されている添加物が増加している要因のひとつに海外からの要請があります。日本で使用され海外で禁止されている添加物があるのと同じように、海外では許可されているが日本では使用が許可されていない添加物もあります。そういった添加物の入った食品を輸入する際には、添加物の規制を緩めなくてはならなくなります。
ポストハーベストもその一例です。ポストハーベストは、収穫後にカビ防止などの目的で使用する農薬を添加物として使用を認めたものですが、当初はレモンやグレープフルーツなどの柑橘系のみの許可でした、その後許可の範囲は広がっています。このように、安心・安全な食生活よりも、経済優先で食品の規定が決まっていることもあるため、日本の添加物許可数が多くなってしまっている現状があります。
世界基準で、安心・安全な食品添加物の使用基準や規制ができることが望ましいですが、現状では自身や家族の健康を守るためには、こういった情報を収集し、自分たちの食を管理していくことが重要ではないでしょうか。
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